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ようやく出た「デフレ宣言」について思うこと
菅大臣が「日本はデフレ状況にある」と発言したことにより、ようやく政府・日銀がデフレ対策に向かって本腰を入れて動き出す気運が出てきました。
デフレ状況にあるという認識は数年前からあったこと。政権が変わり、かつ日銀トップが変わったということにより、ようやく日本の成長戦略の軸が見えてきたという感じがします。

かつて先進国中で2位(2000年)だった日本の国民1人当たりGDP(国民総生産)が、その後毎年順位を落とし、2006年には先進国中ほとんどビリの18位となった。2006年のデータよりこの数年では更にガタガタと落ち込んでいる恐れもあります。
基本的には、為替レートの問題がありますが、相当な円高になっても10位以内には入らない状況です。
根底にある原因は、やはりデフレ状況が引き続いていること、そしてそのデフレ克服が遅れたという問題が大きいと思います。

この点で、インフレ・デフレにコミットすべき中央銀行の役割は大きい。この10年間では公定歩合の金利を0.1〜0.75%の間で上げ・下げして来ましたが、通貨の量についてはむしろ減らしてきています。これでは日銀の政策はデフレのままでいいという形になってしまいます。
最近、ようやく日銀が10兆円規模の資金を段階的に投入するという方針を出したことは一歩前進です。

名目GDP成長率を重視した成長戦略を大切にする必要があります。
日本は実質GDP成長率では先進国の平均的レベルを維持していますが、名目GDP成長率(実質GDP成長率+物価上昇率)では断トツの低位になっています。これは正にデフレが続いていることによるものです。
企業も個人も名目成長の中で暮しています。
デフレ状況の中で、収益や賃金が減ったけど、その代わり物価が下がったからいいではないか、という訳にはいきません。なぜなら過去の借金は減らないからです。
だから企業も個人も名目GDPが成長しないデフレ状況はとても大きな痛手になります。とくに、借入金割合の多い中小企業や低所得者層ほど厳しい状況になってしまいます。

デフレスパイラルからの脱却を図り、新たな成長戦略をどう描くかが急務となっています。
新政権は昨年末に「2020年度までに、年平均3%の名目成長率を目指す」とする新成長戦略の基本方針を出しました。
この成長戦略が実現すれば、日本の名目GDPは650兆円(今年度推定473兆円)に拡大することになります。
従来この手のものは、実質成長率を重視するのが通例でしたが、今回は名目成長率を重視しています。この事は、日銀が2011年まで続くとしているデフレに対する政府の危機感の表れと見れます。今後、どのような政策で克服を図るか注目したいと思います。

CNS特別顧問 平澤 和宏

| 動体視力 | 16:49 | - | -

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